主人公ローゼ・リンステッドは、「薔薇の花君」の血統を継ぐ少女。 右手の甲に薔薇の十字架の紋章を宿し、ローゼスフィアとなって淫魔と戦う宿命を背負っている。 続発する失踪事件を追う中、彼女が辿り着いたのは――卑猥な石膏像が並ぶ不気味な美術館。 それは、淫魔アメデオの手で生きたまま石膏へと封じられた、“救済された人間の群像”であった。